“ Indian Spicy Curry Soup ”



スープの不思議な力に魅了され、
世界中を旅して美味しいスープ探しを続けるシェフ、ミシェル・ヤンセン。
彼がインド、マドラス、ボンベイで出会った
ホットな夏に欠かせないスパイシーなカレースープのご紹介です。






マドラス(チェンナイ)では、「料理を作って誰かに食べてもらう」のは、
「他者への思いやりそのものであり、奉仕である」
という考えが根付いているんだ。
伝統的なベジタリアン料理と、
ベジタリアンでない料理の両方を楽しめる地域で、
お米とマメ類を多く使うのが特徴なんだ。
小麦から作った主食では栄養バランスが悪いと考えられていて、
もしかしたら、日本と似ているかもしれないね。
タミル地方の料理は、じっくりと時間をかけて作られるんだ。
僕はそのことにとても感心していて、
自分で作るときも、その伝統を踏襲することにした。
僕のレシピでは、ココナッツとスパイシーなコリアンダーをメインに、
コリアンダー種子、マスタード種子、黒胡椒、クルクマ、クミン、
シナモン、フェヌグリークをブレンドしたマサラに、ひよこ豆をあわせている。

スープとしてももちろんおいしいけれど、希釈せずにそのまま温めて、

カレーソースとしてぜひ食べてみてほしいんだ。
マドラスの人たちのように、
ご飯に、チャツネとピクルスを添えて楽しんでみて。
タマリンドを加えるとよりフレッシュに、
カレーリーフを加えるとよりカレーの香りが引き立つよ。







ボンベイといえば、なんといっても屋台。
もちろん屋台料理はインド全土にあるんだけど、
ボンベイの屋台料理はやっぱり特別なんだ。
裕福な人もそうでない人も道端で丸テーブルを囲んでいて、
そして、街のレストランよりも「断然イケテル!」と
感じることもあるほどおいしい。
宗教も、カーストも、性別も、民族も超えて、
みな幸せそうに、屋台料理に夢中になっている。
僕のカレースープを口にしてくれるみんなにも、

こんな風に幸せな笑顔になってもらえたらすごくうれしいよ。
コリアンダー、クルクマ、青唐辛子、
それに、甘みづけにジャガリー(粗糖)を加えて作った
オリジナルのマサラ(スパイスミックス)がカレーに深みを与えていて、
複雑な味を引き出しながらも、
すごくフレッシュな味わいに仕上がっている。
アーユルヴェーダでは、ジャガリーは糖質の中でもっとも良いものとされ、

ピッタを鎮め、ドーシャのバランスを整えると言われている。
フレッシュで酸味のあるこのカレーは、
パパド(南インドの極薄のクラッカーのような食べ物)と相性がとてもいい。
もちろんご飯や、ほかのインド料理ともよく合う。
食べる前に新鮮なレモンを絞ると、さらにさっぱりとおいしくなるので、
暑い日には特におすすめだよ。


by Michel Jansen